政と源 (集英社オレンジ文庫)

超個人的評価:★★★★☆
著者 : 三浦しをん
集英社
発売日 : 2017-06-27
政と源 (集英社オレンジ文庫)

相変わらず、しをんさんは生きてる「人」を書くのがうまい。

正反対のおじいちゃん2人(揃って御歳73歳)は生まれた時からの幼馴染。
つまみ簪職人ではげ頭に残った髪の毛を赤やピンクや緑にしちゃうファンキージジイの源二郎と、元銀行員で見た目は紳士でしっかりしてるんだけど、典型的な昭和のオヤジで奥さんと子供に出ていかれた国政。

この2人の面白おかしい日々をエンタメ!で書き切るのかと思えば、若い弟子をとって好き勝手人生をエンジョイしている源に政がモヤモヤして喧嘩したり、でもやっぱり仲が良かったり、また喧嘩して、救われたりの味深めの人間ドラマだった。

特にお互いの奥さん関係のエピソードは印象深い。
ファンキー源は奥さんとは死別。お固い家の奥さんを政と2人で協力して船で攫う話は痛快。一方の政は仕事ばかりで嫁も家族も顧みなかったんだから出てかれて、とっくの昔に家族からは見切りを付けられちゃってる。それでも仲良くしたいなら自分から連絡して歩み寄ればいいのに、あっちから連絡がくるのを待って連絡が来ないことにモヤモヤしてるダメじいさん。
長女の婿を太郎、次女の婿を二郎扱いしてる政。とりあえず娘婿の名前はちゃんと覚えよう?
そういうところだと思うの。
最後に奥さん(まだ離婚はしていない)と歩み寄るけど和解はしない(できない)のがとても良かった。

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