台湾漫遊鉄道のふたり
超個人的評価:★★★★☆

著者 : 楊双子
中央公論新社
発売日 : 2023-04-25

歴史百合小説作家っていう作者の肩書の情報が大渋滞してる。
訳者のあとがきでも美食×鉄道×百合小説だって言い切っちゃってる本作 。
これは昭和初期の台湾を女性作家の千鶴子が講演して回る中で、通訳の台湾人女性(千鶴)と美しい景観の中を鉄道旅をしながらありとあらゆる台湾グルメを堪能しつつ友情+αな感情を育むお話。うん、まあ間違ってはいない。
amazonのあらすじには百合感ゼロだったから、途中であれ?これ私の深読みしすぎなの??ってどきどきしたけれども、ちゃんと意図されたものだったとわかって一安心。
当時の日本と台湾。植民地支配する側とされる側。決して超えられない壁を挟んで千鶴子と千鶴が育んだもの。このラストはとてもいいと思う。
何気にお嬢様育ちの千鶴子はよくも悪くも天真爛漫で、無意識に傲慢なのよね。それと比べて複雑な生い立ちのせいである意味捻くれざるを得なかった千鶴の対比と、壁があろうとなかろうとつっこんでいく千鶴子の強さが印象深い。
色々な意味でとっても興味深い一冊でした。
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